大切な愛猫ですから、できるだけ健康で長生きをしてもらいたいと思うのは飼い主としては当たり前ですよね。しかし、どれだけ健康に気を使っていたとしても病気はある日突然発症します。
治療をすればすぐに治るような病気でも、気づくのが少々遅れただけで後遺症が残ってしまうだけではなく、最悪の場合は死に至ることもあります。
そのような最悪の事態を防ぐためにぜひ行って欲しいのが、家でもできる健康チェックです。毎日行うことで愛猫の異変にすぐ気が付けるだけではなく、早期発見、早期治療によってたとえ完治が難しい病気だったとしても、一命を取り止めるかもしれません。
毎日行う健康チェックは普段のコミュニケーションの中でも簡単に行えますので、遊んでいる時や、愛猫の食事の時や毎日のお世話の合間などにサッと確認をするだけで済みます。大切な愛猫とできるだけ長く一緒にいたい、いつまで健康でいて欲しいと願う飼い主様はぜひ覚えてくださいね。
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猫の健康チェック「体の部位」編
毎日たくさん撫でたり顔を近づけて挨拶をしたりと、愛猫を愛していれば愛しているほど触れ合う機会も多いのではないでしょうか?そんな愛猫とのコミュニケーションの時間を利用して毎日の健康チェックを行いましょう。
毎日気をつけて見ていればちょっとした変化にもすぐに気が付けるはずです。何気なく触れ合っている時間を健康チェックの時間に!体を撫でている時、愛でている時にチェックしてもらいたい項目は以下のようになります。
- 触られるのを嫌がる
- 一定箇所だけ触られるのを嫌がる
- 腫れやしこりが見られる
- お腹が膨らんでいる
- 骨張っていてゴツゴツしている
- あばらが脂肪に包まれてわからない
体を触ることで確かめて欲しいのは、異常な膨らみや腫れがないかと言う点です。体に突如として現れるしこりなどは癌などの腫瘍の可能性があります。
またお腹が膨らんでいる場合はFIP(猫伝染性腹膜炎)などによって腹水が溜まっていることも。それらの症状が見られる場合は、緊急を要する場合も多いため早期治療が必須となってきます。
さらに、体をチェックすることで確認できるのが肥満です。体重管理を行うのも肥満防止に効果的ですが、日頃から体を触ることで太った痩せたというのが感覚でわかるようになります。猫は個体差によって適正体重が異なりますので体重だけで肥満かどうかを確認するのは難しいと言われています。
もっとも確実な肥満チェック方法は、体を触った時に程よい脂肪の下にあばら骨が感じられるか、猫の体を上から見た時に程よいくびれができているかという点が基準となります。
肥満は猫の健康を害するとても危険な症状でもありますから、日頃から肥満にならないよう十分に体重管理を行うように努めましょう。
猫の不調があらわれやすい「耳」で健康チェック
つぶらな瞳にチャーミングなお耳、ふっくらとした頬から生えるピンとしたヒゲと、猫の顔は本当に愛らしくて可愛いですよね。そんなずるいくらい可愛いお顔にいつも見惚れている飼い主様も多いのではないでしょうか?
しかし、ただ見惚れているだけではもったいないです。猫の顔には様々な健康バロメーターのサインがでる重要なポイントでもあるのです。せっかく毎日見つめている顔なのですから、ぜひ愛でる時間を健康チェックの時間にしてあげましょう。お顔の健康チェックポイント、まずは耳について見ていきましょう。
- 耳にきつい匂いがある
- 耳が汚れている
- 耳に傷がある
- 耳を痒がる
- 耳を気にして頭を振る
- 耳の周りの毛が薄くなっている
耳の病気として有名なのが外耳炎です。外耳炎になると耳垢が大量に出るため耳の周りが汚れる他、嫌な匂いがするようになります。また、耳の中に寄生する耳ダニも注意が必要です。耳ダニがいると黒っぽい粒状の耳垢が発生します。
その他にも耳に何らかの疾患が発生した場合は、耳が気になるため耳を掻いたり、しきりに頭を左右に振る仕草が見られます。愛猫がやたらと耳を気にしている場合は、耳に何らかの異常がないか耳の中を覗く他、普段から顔を撫でるついでに耳を覗くようにしておきましょう。
耳の中が汚れている、耳垂れがおきている形跡がある場合はすぐに獣医師による適切な処置を受けられるようにしておきましょう。
目の疾患はとても多いんです!猫の「目」の健康チェック
まるでビー玉のように丸く美しい瞳に思わず吸い込まれそうになっている愛猫家も多いでしょうが、目がとても大きい分、目の疾患へのリスクも多くなる傾向にあります。大切な愛猫の綺麗な瞳を守るため、目の健康チェックを日頃から意識して行ってくださいね。
- 涙が出ている
- 黄色や緑色の目やにが出ている
- 目やにが大量に出ている
- 目に充血が見られる
- 目が白く濁っている
- 瞬膜が出ている
- 目をしょぼしょぼさせている
- 目を痒がる
- 目の動きがおかしい
- 目が見えていない
目の疾患はとても多く、病気のサインに気がつかないと最悪は失明をしてしまう恐ろしい病気もあります。目の病気の中でも見逃されてしまいやすいのが目やにです。目やには健康であっても出るため、少々の変化なら「これくらい大丈夫だろう」と見逃されやすいです。
その結果、病気が進行して重篤な症状を引き起こすこともあります。茶色やグレーや黒色といった目やにはそれほど問題はないですし様子を見ておいてお問題はありませんが、緑色や黄色の目やには何らかの細菌などの感染症を引き起こしている可能性があります。
また危険の少ない茶色やグレーの目やにであっても大量に発生していて一時間に一回、目やにを取らないといけないほどならば何らかの病気である可能性は十分にあります。
さらに目の健康チェックでぜひ覚えておいて欲しいのが瞬膜の存在です。瞬膜とは猫の目頭にある薄い膜のことで、通常目を開いている時は目頭の奥に隠れているため見えることはありません。
しかし、体の調子が悪い時や目の疾患に悩まされている時は、目を開けている時でも瞬膜が見えるようになります。そのため、この瞬膜が出ている時は何らかの不調に陥っている可能性があるというのを覚えておきましょう。
もっとも怖いのは目の疾患によって起こる失明です。失明をする病気として有名なのが白内障ですが、この病気は現在有効な治療法はなく症状を遅らせることしかできません。
そのため、治療が遅れてしまうとあっという間に失明をするだけではなく、壁や家具にぶつかる仕草や高いところに登るのを戸惑う仕草に気がついて初めて白内障を発見したケースも。その場合は、すでに失明をしているため視力を取り戻すことは二度とできません。
白内障を完全に防ぐことも、白内障を治すことも難しいのですが、白内障を早期発見早期治療を行い症状を遅らせることは可能です。目が白く濁っているような気がする、目の動きが何となくおかしい、目が見えづらくしているといった症状が見られたら念のために獣医師に相談をして見ましょう。
代表的なのは歯周病。猫の「お口」の健康チェック
あまり知られていませんが猫は歯の疾患にもかかります。代表的な疾患でいうと歯周病です。歯周病は進行してしまうと歯が抜けてしまいご飯が美味しく食べられなくなる他、様々な健康被害に悩まされることになります。
たかだか歯周病と侮っていては大変なことになりますので、日頃からお口の健康チェックを行うのはもちろんデンタルケアも意識して行ってみましょう。
- 口臭がある
- 歯垢が溜まっている
- 歯茎が赤くブヨブヨしている
- 口を触られるを嫌がる
- 何も食べていないのに口を動かす
- ヨダレが出ている
- 食べ方が何となくおかしい
- 歯茎の色がおかしい
猫の健康な歯茎はピンク色をしていますが、歯周病などによって歯茎が炎症を起こすと赤く腫れてきます。また貧血になっている時は歯茎が白っぽくなるという特徴もありますので、合わせてチェックをしておきましょう。
口の中の疾患は重篤化すると、歯が全て抜け落ちてしまいカリカリなどのご飯を満足に食べられなくなる可能性もあります。そうなると食の楽しみが無くなり愛猫にストレスがかかってしまう他、健康状態に悪影響を及ぼす結果になることもあります。
お口の健康を守るためには、歯磨きなどのデンタルケアはもちろん、日頃からお口の中をチェックして何らかの異常を感じたらすぐに対処できるようにしておきましょう。
アレルギーや皮膚病予防にも。「皮膚や被毛」の健康チェック
猫の健康チェックは目につきやすい被毛や皮膚にも行う必要があります。ブラッシングの合間でも結構ですし、体を撫でてあげている時でも構いません。ちょっと気になることや、何となく気づいた時に健康チェックを行ってあげれば、疾患の予防にも繋がるはずです。
特に猫の皮膚疾患は一度発症すると治りにくく、重症化しやすい疾患として知られています。しかし早期発見、早期治療を行うことで治療期間を大幅に短縮できますので、日頃からしっかりとチェックをしてあげましょう。
- 毛艶が悪い
- 毛玉ができている
- 脱毛がある
- 皮膚が赤くなっている
- かさかさになっている
- 皮膚の色が黒っぽい
- フケが多い
- デキモノができている
- 抜け毛が多い
皮膚や被毛の疾患でもっとも多いのがアレルギー疾患です。アレルギーによって脱毛や湿疹が起きる他、かゆみもあるため自分でかきむしってしまい体が傷だらけになる場合もあります。さらに、ダニやカビが皮膚に寄生してしまう場合や、何らかのストレスによって脱毛をすることもあります。
その他にも、皮膚にできたデキモノや皮膚の色が変わっている場合は、皮膚ガンの恐れもありますので注意が必要です。皮膚の疾患は軽視されやすく、重症化して初めて病院に連れて行く飼い主様もいらっしゃいますが、早めに治療を行えば重症化せずに治療を終えることも可能な場合も多い病気です。
ぜひ、少しでも異常を感じたら念のために獣医師に相談をする癖をつけておきましょう。
「排泄物」で健康チェック。おしっこやうんちは大丈夫?
おしっこやウンチからも健康状態をチェックすることができます。猫は体調が悪い時や何らかの疾患を抱えている時、下痢や血尿を出すことがあります。さらに、内臓系の病気の場合尿が極端に少なくなったり、多くなったりすることもあります。
トイレのお世話は猫を飼っている人なら当たり前のように行うことですよね。ぜひ何気なく行っているそのお世話を健康チェックの項目に加えましょう。
- 下痢
- 便秘
- 便に血がついていた
- 血尿が出た
- 尿が出ていない
- 尿の量が多い
- 尿の色が濃すぎる
- 便の色がおかしい
- 排尿をする時に痛そうにしている
- 粗相をするようになった
排泄物の中で特に注意をして欲しいのが尿が出る回数です。猫は丸一日尿が出ていない時は命に関わる病気を患っている可能性があります。特に排泄を司る器官である腎臓は猫にとって疾患に陥りやすい器官でもあります。
また尿の回数があまりにも多すぎるのも注意が必要です。さらに、猫は泌尿器系の病気になりやすいため、尿をしているときに痛そうに鳴き声をあげていたり、トイレの近くで粗相をするようになった場合は尿路結石などの病気を発症している可能性もあります。
大切な愛猫の病気サインを見逃さないためにも、些細な異常を見逃さないように心がけましょう。
毎日チェックしたい、「仕草や行動」からみる健康チェック
猫の健康チェックを行う上で重要なチェック項目は他にもあります。普段の何気ない仕草や行動、ちょっといつもと違うような気がするといったことでも重要な病気のサインである可能性もあります。猫は特に自分の不調を隠そうとする習性がありますので、飼い主様にしかわからない変化しか見せない場合も。
ぜひ、愛猫の健康のためにも普段とは違う気になる仕草はないか、いつもと変わらないように見えるが何となくおかしいと感じることはないか、常に健康チェックについて頭の片隅に置いておくようにしましょう。
- ご飯を全く食べない
- 水を全く飲まない
- 遊ぼうとしない
- 歩き方がおかしい
- 痙攣をしている
- 動作が鈍い
- 部屋の隅でジッとしている
- 鼻息が荒い
- 呼吸がおかしい
- 苦しそうにしている
- 呼吸をするたびにお腹がベコベコする
猫はどれだけ食欲がないとしても丸一日何も食べないということはほとんどありません。そのため、ご飯を全く食べない場合は何らかの病気によってご飯を食べる気力すらなくなっている可能性があります。
さらに歩き方が何となくおかしい、いつもならすぐに飛びつく猫じゃらしに反応をしない、ぼーっとしている、部屋の隅でジッとうずくまっているという場合も、何らの病気により体に痛みを感じているか、つらくて体を動かせなくなっている可能性が高いです。
元気がないような気がするけれど勘違いだったら悪いから、もう少し様子を見てから病院に連れて行こう!なんて思う方もいらっしゃるでしょうが、その判断によって愛猫が命を落とす可能性もあります。
普段と何となく違うような気がするという時は、自分の勘を信じてぜひ獣医師に相談をして見ましょう。どうしても心配ならば、元気がないこと以外に何らかの症状が出ていないか健康チェックを行ってみるのも良いでしょう。もしかしたら意外なところに異常が見つかるかもしれませんよ。
愛猫の健康チェックをこまめに行って早期発見、治療ができるように
愛猫の健康チェックを行うことで、様々な病気の早期発見に役立てられるだけではなく、愛猫の命を守ることにも繋がります。
少しでも長く愛猫と健康で楽しい時間を過ごすためにも、ぜひ日頃からコミュニケーションのなかで出来る健康チェックを行うようにしましょう。